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【お賽銭はなぜコインなの?硬貨が使われる理由とは 初詣vol.1】

コインの音に魔除けの効果が!?

例年になく人の移動が増えそうな2023年の年末年始。
年明けは、ご家族やご友人と一緒に初詣に行かれる方も多いことでしょう。

そんな初詣参拝で欠かせないのがお賽銭です。
お賽銭と聞くと、イメージするのはやっぱり硬貨。
でも実は、賽銭箱に入れるお金の種類に明確なルールはありません。

お賽銭はもともと、神さまへのお供えものの一種です。
貨幣が流通する前は米や酒、反物など、自分たちにとって大切なものを供えていました。それらが、貨幣経済の発展と共に硬貨に変っていったのです。
ですから、賽銭箱に入れるのは、自分が気持ちよく出せる金額であれば大丈夫。難しく考えずに、感謝の気持ちに沿った金額を入れましょう。

ちなみに、紙幣ではなく硬貨の方が使われるのは、賽銭箱に入れたときの「じゃらりん」という音に魔除けの効果があると考えられていたから。中でも穴の空いたコインは、魔除け効果が高いとされていたようですよ。

縁起担ぎの語呂合わせは自由

お賽銭では、「ご縁がある」という語呂合わせから、5円玉がよく使われます。黄金色で稲穂がデザインされた5円玉は、見た目にも縁起が良さそう。穴が開いていることから「見通しがいい」という人もいます。

ただ、これらはあくまで縁起担ぎのひとつです。15円なら「十分にご縁がある」45円なら「始終ご縁がある」など、語呂合わせの考え方もさまざまです。中には、すべての硬貨をまんべんなく入れると良いとする考えや、「かみ(紙)より尊いものはない」として、紙幣を選ぶ人もいらっしゃいます。お正月というめでたい日の参拝ですから、このあたりはお好みの縁起かつぎを選んでみるのも一手です。

ちなみに私が神社を参拝するときは、お賽銭とは別に、のし袋に入れたお供えを用意します。のし袋は、祈祷を受けるならその際に、参拝だけで帰るときは社務所などに預ければ受け取ってくれます。

「初穂料」「お供え」「ご神前」などと書いておけば、後で神さまにお供えしてくれますよ。

まずは感謝から伝えよう

参拝ではほとんどの方が、両手を合わせて神さまにお願いごとをされると思います。

新年に、これからの
1年の抱負やお願いごとをするのはもちろんOK
ただ、「昨年はありがとうございました」というお礼を忘れてはいませんか?

年末のお礼参りで感謝を伝えているなら抱負やお願いごとだけでよいですが、新年にしかお参りをしないのであれば、まずはこの1年についての報告やお礼を先に伝えましょう。それからお願いを言うのが礼儀だと思うのです。

お願いしっぱなしの人より、きちんとお礼を言ってくれる人の方が気持ちよくお付き合いができますよね。神さまもきっと、同じ気持ちだと思いますよ。

堀田 尚宏(Hotta Naohiro)
八幡神社(岐阜県養老町)の神職さん。
2004年に阿智神社(岡山県倉敷市)に奉職以来、20年にわたり神職を務める。
日本国外で最古の歴史を持つハワイ島の『ヒロ大神宮』の7代目宮司。現在は神職と兼任して、実家が経営する業務用串カツメーカー『オグラフーヅ』の専務も務める二刀流。

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■谷口松雄堂ブログ編集担当より
神と紙にまつわるお話を、神職の方にお話いただけました。神社やお寺に参拝へ行くときに、知っておくとより楽しいお話をシリーズでお伝えします。

→→→これまでの「かみかみコラム」

・御朱印帳【全3回】
・「かみ」の雑学【全2回】
・人形(ひとがた)を使ったお祓い【全2回】
・ジブリ映画に鬼滅の刃...大ヒットアニメも参考にしたお面とは?
・盆踊りのお面は先祖の顔を隠すため?
・十五夜「奈良時代から…!」「月見団子の数…?」【全2回】
・七五三の儀式の話【全2回】
・初詣の話【全2回】

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